虹をみつめて…。
もう…優しくしないでよ。
『俺…迷ってるんだ。
元カノに会いにいくか…』
「えっ…?」
さっきまで難しい顔してた理由…
教えてくれたの…?
『今、ものすごい落ち込んでるみたいでさ…
どうしようか…って』
「行ってあげないの?」
すると私の問に驚いた碧斗。
そしていつもみたいに笑った…
目を細めて、私を見て可笑しそうに。
『やっぱりお前らしいよ』
「だって碧斗、誰かが辛いときとか泣いてたらほっとけないでしょ」
あの日公園で出会った男の子みたいに、絶対見捨てたりしない。
知ってるもん、碧斗が優しい事は。
だから迷っても必ず、碧斗は会いに行くんだ。
『ほっとけない…
さっきのお前みたいに』
「えっ…」
『あれ、俺の事だろ?
ホントは嬉しかったんだよ』
気づいてたんだ…