虹をみつめて…。
《キーンコーンカーンコーン…》
6限目終了のチャイムと共に、みんな席を立ち教室から出て行く…
私も席を立ち、鞄を肩に掛けたその時。
『彩葉ちゃん、今日用事ある?』
急に肩をとんとんと叩かれ振り返って見ると…
『ははっ、やった♪』
真紘くんの人差し指が私のほっぺたを指していた…
「もう!」
と、怒るつもりが何故だか笑ってしまう。
無邪気に笑う真紘くんの笑顔が、優しい笑顔だったからだ。
目を細めて笑う…
『やっと笑った♪』
「え?」