虹をみつめて…。
本当の理由…
18時に広場の時計台前に集合というと事で、集合場所に向かうともう数人来ていた。
「あー!やっぱり浴衣!」
「なっちゃんすごい浴衣似合ってるよ!」
来ていたのは、黒をベースに紫色が入った花柄の浴衣を着ているなっちゃん。
藍色の甚平を着ている穂尭。
私服の真紘だった。
『やっぱり私服は真紘だけだな』
『浴衣とか甚平持ってなくてさー』
しょげる真紘の背中を穂尭がバシバシ叩いている。
ほんと穂尭クールに見える…
真紘も真紘でお祭りでよく見かけるラフな格好だけど、それはそれで良いと思った。
『彩葉、薄ピンクの浴衣よく似合ってるよ』
「ありがと…」
ぱっと目が合い恥ずかしくなる…
浴衣出してきて良かった。
髪もお母さんにおだんこにしてもらって、サイドは緩やかに巻いてもらった。
「あっ!
奈々と碧斗来たみたい!」
なっちゃんが遠くの人影に大きく手を振った。