虹をみつめて…。



「なんで…
なんで、そんな事言えるの…」




読み終わったあと、涙が止まらなくなった。


こんな見ず知らずの私なんかに…


真紘を大好きだった渚さんが。


ごめんなさい…


渚さんが今真紘の側にいてくれてたら、もっと真紘が笑えてたのに…




《♪〜♪〜♪〜》



電話?



「はい…」


《やっぱり、彩葉泣いてる…》




この声真紘だ…


その声を聴くと安心して、涙が止まらなくなった。




「真紘…」


《大丈夫…大丈夫…俺がいるから》




えっ…


その言葉、さっき手紙で…




「渚さんの言葉…」


《渚…そんな事手紙に書いてたの?》




その言葉、真紘が真似ているならきっともう大丈夫。


私が言わなくても大丈夫だ。


それは真紘と渚さんの言葉…


二人だけの合言葉。




《泣くなよ…》


「だって…」


《ほんと彩葉は優しいね。
渚の事を思って泣いてくれてるなんて、嬉しいよ》




真紘…


きっとこういう優しさに、渚さんは好きになったんだろう。


優しすぎるよ…真紘は




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