虹をみつめて…。





しばらくすると碧斗くんは目を赤くして言った。



『ありがとう』




と…―





「いーえ♪
あっ、もうすぐチャイム鳴っちゃう…」




そう言えばお弁当食べてなかった…




「サボろうかな…?」


『ははっ、悪いやつ!
でも俺もこんな目で授業受けれねーわ』





目を細めて笑う碧斗くん―



ねぇ真紘くん…

作り笑いと本当の笑いは全然違うんだよ。



碧斗くんの笑みはこんなにも輝いて見えるんだ。


けれど真紘くんの笑みは碧斗くんと全然違うように見えるんだよ。





『それとくん付け禁止な!
碧斗でいいからさ♪』




そう言えば碧斗くんは私の事…


じゃぁもういいか?




「じゃぁ碧斗で…」


『りょーかい』





にっと笑って返してくれた。


少し距離がまた縮まったかな?





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