虹をみつめて…。





もう戻ってもいい…


と言いかけたけど、なぜか言えない自分がいた。


でも…




『お前、日比野の事見たいんじゃないの?』


「へっ!?」




日比野と口にすると飛び起きた。


やっぱり…




『行ってこいよ…』





誰だって、好きな人を見てたいに決まってる。


きっと彩葉も…





「んー、でもそんな事いつでもできるでしょ?
私は今、碧斗の側にいたい。」




心配そうに、俺の頬に手を当ててきた…


ドキッ…ー





「熱、早く下がるといいね」






そう微笑むと、また俺を見つめながらベッドに顔を伏せた。



俺、まさか彩葉の事…





-碧斗 side end-





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