恋の定義──そして今日も、君を想う──
翌日は竹富島に渡り、水牛車で島内を観光した。

ハイビスカスの花が咲き、島の民家にはシーサーが並ぶ。

ゆっくりと水牛車に揺られながら、車夫の三線に乗せた島唄を聴いた。


レナはゆったりと時間の流れる風景や、水牛車に揺られるクラスメイトの笑顔をカメラに収めた。


(写真撮ってる時のレナ、キレイだな…。)

ユウは、ファインダーを覗くレナの横顔に見とれていた。

レナを見る優しいユウの表情を見て、マユは誰にもわからないように小さくため息をつく。

そして、そんなマユの少し寂しげな横顔を、シンヤはそっと眺めていた。


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