恋の定義──そして今日も、君を想う──
上級生がいなくなると、彼はくるりと振り返り、優しい目で女の子を見た。

「大丈夫か、レナ。」

「うん…。」

少し哀しげな目をして黙っていた女の子が、彼を見て微笑んだ。

「ありがと…ユウ…。」

「オレがレナを守ってやるからな!誰かに意地悪されたら、オレが仕返ししてやるから大丈夫だぞ!!」

男の子が優しく頭を撫でると、女の子は、他の人には見せない穏やかな表情で、ニッコリ笑った。



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