恋の定義──そして今日も、君を想う──
「高梨さんは、私が片桐くんを好きでも、片桐くんに彼女ができてもいいって言ってたよ?」

「オレの何を知って、そんなこと言うわけ?オレは村井が思ってるほど優しくもないし、いい男でもないよ?」

「そう?私は片桐くんのこと、高梨さんよりちゃんと男として見てると思うけど。」

サエの“男として”と言う言葉が、ユウの胸に深く突き刺さる。

「高梨さんといる時の片桐くんだけが、本当の片桐くんだとは思ってないから。」

(本当の、オレ…?)

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