恋の定義──そして今日も、君を想う──
ユウは、レナに伝えられなかった想いを打ち消すように、サエの体を抱き寄せ唇を重ねた。

レナにはしたくてもできなかった欲望をぶつけるように、サエの体を貪る。

ユウの中で、大事に温め続けてきた想いが、音を立てて崩れていく。

もう、レナを想って、触れることもできないで、胸を痛めるのはやめにしよう。

どんなに想っても伝わらない気持ちなんて、そこにないのと同じだ。

(オレはもう、レナが求めていた幼なじみのオレじゃない…。)

だから…。


(さよなら、レナ…。)

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