恋の定義──そして今日も、君を想う──
レナが教室へ足を踏み入れると、チラチラと視線を感じる。

居心地の悪さを感じながら、レナが静かに席に着くと、やがて教科担当の教師がやって来て授業が始まった。


(金曜日からの3日間で…私の知らないうちに、二人は付き合うことになったんだ…。)

教科書に視線を落とすも、頭の中はユウとサエのことがグルグルと巡る。

(だったら…なんで、ユウは…。)

あの時、ユウに押し倒され無理やりキスされたことが脳裏をよぎる。

(なんで、私に…キスなんか…。)

レナはぐっと唇を噛みしめて、ギュッと目を閉じた。


(全然わからないよ、ユウ…。)



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