恋の定義──そして今日も、君を想う──
今度、ヒロがロンドンに音楽活動の拠点を移すことになり、若いミュージシャンをバックにつけながら育てたいのだと言う。

そして、ユウがヒロの目に留まったのだ。

ユウがまだ高校生なのだと知ると、ヒロは、高校を卒業してからでもいいからロンドンに来て、自分の元で音楽をやらないかと言った。

ユウの可能性に賭けてみたい、と。

漠然とミュージシャンになりたいと思ってはいたが、本当に自分にそんな力があるのかとも思った。

ましてや海外で、自分のギターの腕が認められるのだろうか?

ユウは、少し考えさせて欲しいと返事をして、誰にもそのことを相談することもなく、一人で考え続けている。

(とりあえず、ライブが終わってからだ…。)

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