恋の定義──そして今日も、君を想う──
まるで、レナに恋い焦がれていた頃の、高校生の頃の自分に戻ったようだ。

(でも…きっとレナはオレのことなんて…。)


明日からは、また会うこともないのだろう。

お互い別々の場所で、知らない人同士のように、それぞれの生活を送るのだろう。

(今日だけ…。今日だけだ…。)

ユウはそう思いながら、タクミとマユと笑って話すレナの姿を、そっと見ていた。


結局、バーに一緒にいた2時間ほどの間、ユウとレナが言葉を交わすことも、目を合わせることも、ただの1度もなかった。


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