恋の定義──そして今日も、君を想う──
「密着取材?」

呼び出された雑誌の編集部で、レナもまた戸惑っていた。

企画書をマユに手渡され、パラリとその表紙をめくる。


(ユウ…。)

バンドメンバーと一緒に写る、大人の男になったユウの姿にレナの心は途端にざわつく。

「この間のレナの写真、すごく反響が大きくてね。今回もレナの写真で行こうって。」

コーヒーを差し出しながら、マユは満足げに微笑む。

レナはコーヒーを受け取り、静かにカップを口に運ぶ。

「私でいいのかな?こういった仕事は私より須藤さんの方が…。」

< 257 / 541 >

この作品をシェア

pagetop