恋の定義──そして今日も、君を想う──
普段は人物より風景や物の写真を撮影する仕事が多い自分に、そんな仕事ができるのだろうか?

彼らの魅力を余すところなく引き出せるだろうか?

「須藤さんがすごいのはよくわかってるけど、読者は女性だからね。レナの、女性目線で見る彼らの表情が受けたんだと思うの。」

そう言ってマユはレナの肩をポンと叩いて、真剣な顔で続けた。

「レナのカメラマンとしての腕を見込んでのオファーよ。この仕事はレナにしかできないって、私は思ってる。レナと片桐の間に何があったのか…それは私にはわからないけど…。ここはプロとしてこの仕事を引き受けて欲しいの。」

マユの言葉に、レナは少し考える。

(これが日本で最後の仕事になるかも…。)


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