恋の定義──そして今日も、君を想う──
レナと須藤が出会ったのは、レナが10歳の頃だった。

`アナスタシア´のカメラマンとして紹介されたのが、23歳の須藤だった。

人見知りでカメラに向かって笑うのが苦手だったレナは、カメラマンの「笑って」と言う注文が、大の苦手だった。

そんなレナに、無理に笑わなくてもいい、そのままのレナでいいんだと須藤は言ってくれた。

須藤は、レナの自然な表情を最大限に引き出してくれた。

撮影の日は決まって憂鬱だったはずなのに、彼がカメラマンを務めるようになってからは、いつもリラックスしてカメラの前に立つことができた。

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