恋の定義──そして今日も、君を想う──

隠す必要などないのに、どうしてもその話をすることができなかった。

（私…もうすぐユウとは離ればなれになるのに…須藤さんと結婚するのに…こんなふうにユウと二人でいて、いいのかな？）

ただの幼なじみなら、そんなふうに思わないはずなのに、どうしてこんなに須藤に対してもユウに対しても、後ろめたい気持ちになってしまうんだろう？


二人がそれぞれ２杯目を飲み終える頃、レナのスマホが鳴った。

「あっ、事務所からだ…。ちょっといい？」

「うん。いいよ。」

レナがスマホを手にバーの外へ出ると、ユウはもう一杯ビールをオーダーし、タバコに火をつける。

（謝るタイミングが見つからない…。それともこのままでいた方がいいのかな？このままでオレ、レナに好きだって言ってもいいのかな？）