恋の定義──そして今日も、君を想う──
「えっ…レナ…!」

待って、と言おうとしたユウだったが、こんな状況ではレナが気を悪くするのも無理はない。

走って追い掛けたい衝動をグッとこらえ、ため息をついた。

(オレ…本当に何やってんだ…。マジ最悪、最低な男だ、オレ…。こんなんでレナに好きだなんて言えないよ…。)

泣きたくなるほどの情けない気持ちでいっぱいになりながら、ユウはアヤと言う女をなだめてなんとか引き剥がし、トボトボとバーを後にしたのだった。


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