恋の定義──そして今日も、君を想う──
自販機でミルクティーを買うと、湯気の上がるカップを両手で包み込んで、小さく息をつく。

(最近…私、なんかヘンだ…。)

ふうふうと熱いミルクティーを冷まし、ゆっくりとカップを口に運ぼうとした時…。


「この間さぁ、バーでユウくんに会ったんだけどぉ。」

アヤの声だ。

どうやら控え室のドアが少し開いているらしい。

ユウの名前を耳にして、レナの動きが一瞬止まった。

3人のグラドルたちは、ドアの外に自分たちの会話が筒抜けになっていることにも気付かず大きな声で話し続ける。

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