恋の定義──そして今日も、君を想う──
必死で気持ちを仕事に切り替えようとしていると、ふと、胸元のネックレスに通された指輪に服越しに手が触れる。


10年前、何も言わずに去ったユウがレナに残した指輪。

あの時、もうレナのことはすべて忘れると言われたようで、とても悲しかった。


あれからずっと、二つの指輪はレナの胸元で揺れていた。

レナは胸元の開いた服をあまり好んで着ないので、その指輪の存在は他人には知られてはいなかったが、いつかまた会いたいと言う思いを込めていつも身につけていた。

あれから10年…。

ユウは、レナとは正反対のタイプばかり、たくさんの女の子を相手に体を重ねて来たらしい。

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