恋の定義──そして今日も、君を想う──
レナはスマホを手に立ち上がると、そっと廊下に出て通話ボタンをタップした。


「もしもし…。」

「おう、お疲れ。」

電話の声は先にニューヨークに行っている須藤だった。

レナは廊下を歩き、誰もいないロビーのソファーに座った。

「どうですか、ニューヨークは。」

「うん、順調だよ。レナは?例のバンドの密着取材、うまくいってるか?」

「ハイ…明日が最終日なんです。」

「そうか…。最後まで頑張れよ。」

「ハイ。」

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