恋の定義──そして今日も、君を想う──
「器用なんだか、不器用なんだか…。たった一言で済むのに…。それとも、二十何年分の想いは一言じゃ済まなかったのかもね…。」

「……。」

レナは何も答えられないまま、カメラに映るユウの姿を見ていた。

「夕べ…片桐となんかあった?」

「………うん。」

「…そっか。」

マユは、それ以上聞かなかった。

レナが何も話さないのも、そっとしておいて欲しいのもわかっている。

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