恋の定義──そして今日も、君を想う──
別れの時
ライブツアー最終日の翌日。

レナは午後からマユの雑誌の編集部へ立ち寄り、ライブの写真のデータを渡すとどの写真を使おうか、あれこれ相談していた。

膨大な写真の量に、マユは目を丸くする。

「こんなにたくさんある中のほんの一部しか使わないなんて、もったいないなぁ。いっそ、うちの編集部から写真集出しちゃおっか?絶対売れるよー!!」

「雑誌発の料理本とか収納本とかの感覚?」

「そういうことかな。」

「ふふ…。編集長におまかせします。」

そんな話をしながら作業を進め、気付くともう、時計は夕方の5時を回っていた。

「集中してるとあっという間ね。」

マユは二人分のコーヒーをカップに注ぎ、レナに手渡す。
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