恋の定義──そして今日も、君を想う──
第2音楽室では、ユウたちのバンドが新曲の練習をしていた。

演奏が終わるのを見計らって、レナがそっとドアを開けて中に入ると、すぐに気付いたユウがそばに歩いて来る。

「どした?退屈してんのか?」

ユウは優しくレナの頭を撫でた。

「ん…。私、写真部に入部することになった。」

「写真部?」

「うん。」

「なんでまた急に?」

「提出物届けに行ったら、倉沢先生にコーヒーご馳走になって、写真部に入らないかって勧誘されちゃった。」

レナはニコリと微笑む。

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