恋の定義──そして今日も、君を想う──
レナがいなくなった部屋で、ユウは投げつけられたネックレスを拾い上げ、目を見開いた。

(これ…あの時の…。)

2つの指輪をギュッと握りしめると、その拳を額に押し当て、力なくソファーに身を沈めた。

「終わった、な…。」

レナは確かに“信じたかったのに”と言った。

またレナを裏切って、傷付けて、泣かせてしまった。

“大嫌い”と泣きながら言ったレナの顔を思い浮かべ、ユウは静かに目を閉じ、ため息をついた。

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