恋の定義──そして今日も、君を想う──
バリバリバリ…と、先程よりひときわ大きな雷鳴が部屋に響き渡る。

「きゃぁっ…。」

ブランケットの中で、レナが小さな叫び声を上げた。

「レナ…大丈夫だよ。」

心細そうに震えているレナの華奢なその肩を、ユウはブランケット越しにギュッと抱きしめ、頭を撫でた。

「大丈夫…オレがいるから…。」

ユウが優しく言うと、レナが小さくうなずくのがわかった。

ブランケット越しとは言え、今、自分の腕の中には、レナがいる。

(オレ…今、レナを抱きしめてる…。)

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