恋の定義──そして今日も、君を想う──
背が高く茶色い髪の毛と日本人離れした顔立ちのため、よくからかわれて意地悪を言われていたが、レナは泣いたり怒ったりしなかった。

ただ、少し哀しげな目をして黙ってたたずんでいた。

レナが誰かにいじめられていると、ユウは必ずいじめっ子からレナを守った。


いつしか、レナはユウにだけは笑ってくれるようになっていった。


小さい頃の記憶からか、レナはあまり人と関わるのが得意ではなかったが、小学校4年生の時に、正義感が強く裏表のないマユと親しくなってから、レナは少しずつ周りの同級生たちとも関われるようになっていった。


いつもそばでレナを守り、優しく頭を撫でるユウの様子を、“過保護な父親みたい”とマユに言われたのをふと思い出して、ユウは苦笑いする。


(父親かぁ…。レナもそう思ってんのかな…。レナは…オレのこと、どう思ってんだろ…。)

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