風に恋したキミと



ボールリターンから再びボールを軽々しく手に取ると



桐島はレーン全体を見てボールの投げる方向に狙いを定めて助走を取りボールを放った。



―ダンッ



とフロアに落ちたボールはコロコロとまっすぐ真ん中に進んでいて、ガコンっ!と音を立ててピンにぶつかった。



そして倒れたピンの本数はなんと……9本。



いきなりそんなに倒しちゃうなんて!



「桐島すごいっ!!」



「……まあまあだな」



と不服そうに吐きながら、ボールリターンからボールが来るのを待っている。



そして少ししてボールが出てくると、桐島は今度は左角に狙いを定めると一息を置かずにボールをまた放ったんだ。



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