風に恋したキミと
「ほら、片方持てよ」
ズイっとポップカードを差し出してくる桐島にわたしは何も聞けないままポップカードの片方を持つ。
「では撮りますよ~」
ぐずぐずしてたってしょうがない。
これは桐島との初めてのデートだもん。
桐島がもし笑ってなくたって、わたしがその分笑えばいい。
「はいチーズ!」
―カシャ!
という撮影音が聞こえて、スタッフさんが写真を確認してOKが出ると
チャレンジ成功者の方とグループの方にとプレゼントと七夕が近いからと短冊をもらった。
「それでは引き続きお楽しみください。お写真は帰りにお渡しします」
スタッフさんは次のところに行くのか頭を下げるとすぐに走っていった。