風に恋したキミと



“桐島の笑顔がずっと近くで見られますように”



「よしっ!書けた!」



今日の桐島の笑顔を見て、もっと桐島のレアの笑顔を見たいって思った。



でもそれは遠くで誰かと笑い合ってる笑顔じゃなくて



わたしと一緒にいる時に近くで桐島の笑顔がみたい。



わたしはパチンとペンのキャップをしめると、桐島の方を見た。



するとキュッと音を立てながら、何かを書いてる桐島がいて見ちゃいけないんだろうけど



好奇心が湧いてうずうずして、わたしは見てないふりをしながらそっと桐島の短冊を覗いてみた。



“小川と駅伝で全国に”



その先は見えなかったけど、その後はきっと“出場できますように”だと思う―――。



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