風に恋したキミと
夢と言われてしまわないか心配な気持ちになったけど、計画表も記録会の時のタイムだけじゃなくて
自分の今の体力、ロスを考えながら1つずつ考えて埋めて行った。
「ねー……莉桜、書けた?」
さやかが小さな声でわたしを呼ぶ。
「うん、恥ずかしいから声に出さないでね」
「分かってるって!」
さやかはそう言うと裏面にして差し出してきた。
わたしも裏面にしてさやかに差し出すと、小さな声で二人で「「せーの!」」と言ってゆっくり表に向けた。
目に入ってきた大きな目標は“県大会入賞する”だった。
ざっくりしてるけど、その下の計画表にはここまでに●●●cm飛べるようになる、
そのために助走を少しでも速くするために短距離の子たちのところに入って練習する、動画を撮ってもらって自分の飛び方をもっと研究するなど細かく書かれていた。