風に恋したキミと
こんなに好きなのは自分だけなんだと突き付けられた気がする。
わたしはちょっと力を入れて、桐島の腕から出ようとした。
「離して!わたしの気持ちなんて桐島にもわからないよ!」
「おい、落ち着けって!
俺がお前に別れを切り出すかと思ってんのかよ!」
「当たり前じゃん!って……え?」
桐島何言ってんの?
わたしは至近距離だと思いながらも彼を見つめた。
とうとう桐島、頭が壊れたんじゃないかと本気で思った。