風に恋したキミと
トップとの差がほぼなくなって来た時、向こうの息遣いが聞こえて辛そうなのが分かった。
でも彼女は一気にラストスパートでわたしとの距離をとろうとスピードを上げていく。
わたしも必死にそのスピードについて行こうと後を追う。
残り100m。
また少しずつ差が開いてく。
彼女よりも速く速く走りたいのに。
もう体がついていけない。
嫌だ嫌だ。負けたくないのに。
まだ試合は終わってないのに、視界がぼやけてくる。
そしてゴールした一位から、3秒後わたしもゴールをして試合が終わった……。