風に恋したキミと
桐島はわたしの言葉を聞いて本人いることお構いなしに盛大に溜め息を吐いた。
「俺さ、前から言おうと思ってたんだけど
はっきり言って、目標を県1番って掲げてから一番になることに執着しすぎ。
目標に向かって努力を重ねることは大切だと思うし、そういうのかっこいいって思うけど
お前の場合はそればっかり気にしすぎて、そのうち走ってる意味を忘れるように見えた。
だから何が言いたいのかって言うと
どんなことやるにしたって楽しくなければ続けられねぇし、届くものも届かないだろって言ってんだよ」
そうだろ?とフっと笑いながら桐島はそう言った。