風に恋したキミと



また、距離を踏む日ではないとタイムトライアルが行われる。



距離は男子は5km、女子は3kmでこれは男女一斉に走るのではなく男女別で走るんだ。



この時ばかりは橋本先生は一切口を出さずに、手の空いている部員にスターターをやらせてストップウォッチでタイムを計るだけ。



3kmを走ることは自分の専門種目だから、全然苦痛には感じないし、自分の専門種目練習にもなるけど



でもタイムトライアルでもどうしてももう1人の先輩には届かない。



どんなに頑張ってもあと2秒、3秒が縮められない。



走り終わっても先生はストップウォッチで記録を取ったラップで黙々と名簿にタイムを書いてくだけ。



帰り道に桐島に「抜かせないー!悔しいー!」ってぼやいたこともあったけど



そんな駅伝練習の毎日が約3週間続いた時、ついに駅伝前日の日がやってきた。



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