風に恋したキミと
「駅伝練習はとりあえずここで一回終わりだ。明後日からまた再開するからな。
明日の本番は絶対に勝ちに行く。
いろいろ考えたが優勝目指すにあたって俺はこの12人に任せることにした」
ドクンドクン。
心臓の鼓動が一気に速くなる。
わたしの名前が3kmの3区か4区で呼ばれますように!!
空気も一気にはりつめた状況で、みんなの視線が橋本先生から離れない。
駅伝メンバーは県予選も全国大会も基本的には故障がない限りメンバーは変わらない。
だからこの後も続く駅伝練習でモチベーションを崩さないためにも絶対に選ばれたい。
「まずは男子から……」
わたしはその言葉に思わず両手をぎゅっと握った。