風に恋したキミと



翌日。本番がついにやってきた。



天気予報は嘘をつくことなく、快晴ではないけれど晴れの天気にしてくれた。



今日はお父さんもお母さんも応援しに来てくれるから優勝したところ見せられるといいな。



「いい?緊張してるのはみんな同じ。でも走ればすぐに忘れられるよ。



このチームで初めての大会だけど、絶対に今日で終わらせたりしない。



絶対優勝してみんなで笑顔で全国に行こう」



「「はいっ!」」



今回のチームのキャプテン、黒沢先輩を初めに円になって一人ずつ右手を載せていく。



「よしっ!チームのために1人1人襷を繋いで頑張ろう!」



「「おーーっ!」」



わたしたちはみんなで載せた手を空に向かって振り上げた。



後ろで見ていた他の部員達は拍手をしながら励ましの声を送ってくれた。






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