風に恋したキミと



駅伝大会が終わってからも、今度は全国大会への駅伝練習が始まった。



メニューは県予選の時と同様で18kmの距離を踏む練習とタイムトライアルで、駅伝に出ない部員たちもこれからはもう陸上大会は春までないので体力づくりも兼ねてみんなで走った。



「りーおー!いつになったらあたしにも話してくれるの?」



「何を?」



わたしの腕にべったりくっつけながら聞いてくるさやか。



さやかに何か話すことなんてあったっけ?



って……あっ!



「とぼけないでよね!バラしてきたのはそっちでしょ」



と言って、休憩中に園田先輩と話していた桐島の背中をバシッと叩いていた。



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