風に恋したキミと
「女子の駅伝メンバー5人。今日はお疲れさま。
順位は21位だったな、それでもこの成績は大健闘だ。
全国で21番目に入れたんだからお前たちは大したもんだ。
ただな、俺はここで満足はしないからな。来年も再来年もどんどん上を目指していく。
だけど3年生は残念ながら今日で引退だ。
一緒にもっと頑張れたら良かったが、もうその時間はない。
高校卒業後はそれぞれバラけることになるが、それでも俺はお前らにはこれからも走り続けて欲しいと思ってる。
自分の夢を追いかけながらも、これからも走り続けろよ」
「「はいっ!」」
夕焼け空の下、人の引いた競技場で先生はそう言ったんだ。
周りの3年生からはすすり泣く声が聞こえてきた。