風に恋したキミと
「それじゃあ、俺が長々と話してももう疲れてるだろうから、次は3年生たちに任せる」
そう言った橋本先生は端に寄って、3年生達が今度は前にやってきた。
その前には男子と女子の部長の2人が前に立って。
「俺達は今日で部活を引退する。だからこの部活には新しくこの部を引っ張って行く部長2人が必要だと思って3年で話合って選ばせてもらった。
まず男子には……柊。俺の後任をお前に任せるよ」
部長がそう言うとみんなは「わー!」と言って柊くんの方を見ながら拍手をした。
「柊は成績も大会ごとにきちんと出してるし、だからって自分のことばっかり考えてやってるわけでもなく
周りのこともよく考えられるヤツだし、きちんと物も言えてこの部活を引っ張るヤツとして適任だと思って全員一致で決まった。
柊、やってくれるな?」
「はい!部長みたいになれるように頑張ります」
柊くんは立ち上がって凛々しい顏をしながら返事をしていた。