風に恋したキミと



「じゃあ、次は女子ね。女子はね、とにかく周りに流されない自分の意見をしっかり持った子にしよってみんなでなって、



それでもちろんだけど部活に熱心で、常に目標に向かって前向きで、持ち前の負けず嫌いでみんなにもモチベーションを高めて行ってほしいなってことで



女子の部長は……莉桜に任せるよ。頑張ってね!」



男子からは「おーーっ!」という声と女子からは「わーーっ!」という声にわたしは挟まれた。



本当にわたしが部長を務めるの?!



不安な気持ちでいっぱいになったけど、柊くんがやるって言ったんだから、わたしはここでできませんなんて言えない。



「はい、部をまとめられるか分かりませんが精一杯頑張ります」



拍手が上がると同時にわたしは部長に「大丈夫だよ、莉桜ならできる」と頭をポンポンとしながらそう言ってくれた。



こうして幕を閉じた3年生と走り続けてきた全国大会。



一日一日で考えてみたら辛くて、長かったけど、本当に時間はあっという間だった気がする。



わたしたちは残りの時間を惜しむように、次の日は3年生と一緒に京都を観光してからまた地元に戻ったんだ。



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