風に恋したキミと
わたし、おかしくなっちゃったのかな?
だって相手は一生話すことのないと思ってた桐島だよ?
そんな人を好きになるなんて……考えられない。
でも……
桐島のこと、明らかに周りの友達にも、筋トレを一緒に頑張ってる園田先輩もわたしから話すようになった気がする。
あーっ違う違う!
わたしはフルフルと首を横に振って、顔を一度パチンと叩く。
「おーい!1人で何やってんだよー!
いつまで俺の足押さえてるつもりだよ、もういいぞ」
背筋をする園田先輩がこっちを向いて、初めて自分の世界に入ってたことに気付いた。