風に恋したキミと
それはなんとなくわたしが言っても状況を良くさせることはできないと悟ったから。
きっと桐島はたまたま虫の居所が悪かっただけと思い込んで、わたしは女子たちのところに向かったんだ。
そして家に帰ってから、わたしは常にスマホを持ち歩いて、桐島からのLINEの返事を待っていた。
ごはんを食べる時も
お風呂に入る時は脱衣所にスマホの音量を大きめにして……。
だけど、自分の部屋に戻ってベッドに横になっても、桐島から連絡が来ることはなかった。