あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
chapter 1
新メンバー
4月
ひらひらと舞いながら落ちていくうすピンクの花びらが歩道を覆い、まるでピンクのカーペットのようになっている
「・・・きれいだな」
私、山内 史花 ( やまうち ふみか )はそうつぶやいた
春限定の綺麗なピンクのカーペット
それがいろんな人に踏まれて、どんどん濃いピンクに変わっていく
跳んで移れば、色は変わらないかな?
そう思って、少し跳んで桜のないところに移って見る
すると、当然桜の色はそのままで、なんだか嬉しくて
調子に乗って何回も繰り返していたら、少し落ちていた桜に滑って、私は前にこけた
「いてててて…」
そういいながら起き上がり打ったところを押さえる
「あー…血出ちゃった」
私がそう言うと、後ろから「 史花 ?」と私を呼ぶ声がした
私は後ろを振り向き、その人物へと目を向ける
「あ、啓 ( けい )!」
「おはよ」
「おはよ!」
私は立ち上がり、幼馴染である 桜庭 啓 ( さくらば けい ) の方を向いた
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