あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
身長に差があるため、背伸びをして俺のおでこを触っている史花を見ている、ドキッとする
「熱はないね…。元気ないけど、大丈夫…?」
そう、顔をかなりあげて、俺の顔を見ながら聞く
可愛いな…
ふとそう思った
「・・・大丈夫」
赤くなってしまった顔を隠すために下を向き、史花から顔を背けた
「本当に?」
「本当に」
俺がそう言うと、史花は全く納得してない様子で
「無理しちゃダメだよ?」
と言った
いつもは史花が心配される方なのに、今日は俺が心配されている
そう思うと、" お兄ちゃん " という位置から、" 幼馴染の同級生 " まで上がれている気がして、少し嬉しくなった
ようやく赤くなくなった顔をあげ、もう一度史花に
「大丈夫だっつの」
と言って史花のほっぺたを軽く引っ張った
「いひゃいっ!」
「ん?なんて言ってるか分かんない」
軽く笑ってそう言うと史花は
「はなひぇ!」
と言って俺の手を引っ張る