あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
「ようするに、お前は好きって気持ち隠せてないってこと」
「でも史花に伝わってねーぞ?」
伝わったら困るけど…
「そりゃ史花ちゃんがすげー鈍感なんだよ」
「あー…なるほど…」
そう言って頷くと、正裕は下を向き
「・・・ちょっと分かるかもしんねー」
と言った
「なにが?」
「 " 近すぎるから言えないこともある " ってやつ。
まあ、まだよくはわかんねーけど」
「授業始めるぞー」
正裕がそう言ったあとすぐに先生がきて、学級委員が号令をかける
「起立、気をつけ、礼」
「「「 おねがいしまーす 」」」
席に座ってシャーペンを持ち、先生が黒板に書くことをノートにうつしながら、なぜか顔が笑ってしまう
誰かに少しでも分かってもらえるって、こんなに嬉しいことなんだな…