あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
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放課後
「啓行こう?」
史花にそう言われ、俺は史花と一緒にシニアのグラウンドへと歩いた
学校からグラウンドまでは約30分
グラウンドにつくと、いつもすぐに練習が始まるため、俺たちは急いで学校を出た
他愛ない話をしながら史花と歩いていると
カキーン!
という金属音が聞こえてくる
「今のは飛んだね〜」
「翔さんかもな」
「うん。剛先輩の声聞こえないし、多分そうだよ」
そう言って史花は笑った
グラウンドに入り、いつも通りのところへカバンをおくと、俺たちはすぐに列に入った
そして、いつも通り、ランニングから練習が始まった
「1.2!」「3.4!」
「1.2!」「3.4!」
毎日しているだけあって、最近はあまり息がきれない
隣にいる史花も息をきらさず、しっかりと前を向いて走っている
そして、その隣にいる永岡も、全く息がきれていない