あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
優さんは、俺の尊敬する先輩の1人
いつだって俺より上にいて、目標となってくれる
「啓、早く片付け手伝って」
そう優さんに言われて、俺は はい! と返事をして片付けにはいった
帰り道
昨日と同様、永岡と史花と俺の3人で、またあの河原のある道を歩く
永岡と史花はいつの間にか仲良くなっていて、2人とも他愛のない話をしながら笑っている
少し、ムシャクシャする
いつもはあそこに俺がいるのにな…
そう考えてしまう
・・・ダメだダメだ!
心の中でそう言って、プロ野球の選手の話をしている史花と永岡に笑顔で話しかける
「そこはやっぱり長渕選手だろ!」
「長渕選手もいいけど、やっぱ幸田選手だよ!」
「沢口選手もいい!
あ、でも、俺山内選手に1回でもいいからボール受けてもらいたいな」
そう言った永岡に、史花はキラキラと目を輝かせた
「そういえば山内さん、山内選手と名字一緒だね…って、どうかした?」
「名字一緒に決まってるよ。山内選手って史花の父さんだから」
俺がそう言うと、永岡も目をキラキラさせて史花の方を見た