あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
永岡くんとは最近よく話す
まだ知り合って1週間もたっていないけれど、永岡くんとは話や趣味が合うし、ポジションも同じですごく話しやすい
でも、なぜかあの日から、永岡くんにドキドキしっぱなしで
今もこうやって隣でバットを振っているだけなのに、なんだかすごくドキドキしてしまう
この気持ちがなんなのか、よく分からない
でも、なにか " 特別な気持ち " なんだろうなと思う
自主練をしていると、ぞろぞろとグラウンドに人が入ってくる
その中には啓もいて、目があったのに、そらしてしまった
1年生の列に並ぶと ピー! という笛の音がして、監督が前に出た
いつも通り翔さんが全員の出席を確認して、「全員います!」と監督に伝える
「今日は伝えてあったとおり、1年 対 2.3年の試合を行う!
決まりとして、1年生は全員出場すること。
また、この試合では2.3年のレギュラーは使わないことにする」
「「「はい!!」」」
「試合はすぐに始める!各ベンチに貼ってある紙を見たらすぐに号令をかける」
「「「はい!」」」
私たちは大きく返事をして、それぞれのベンチに貼ってある紙を見に行った