あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
ピー!!
そう笛の音がしてみんなが集合する
そして学年ごとで分けられている列の1年生のところへ並んだ私たちの前で、キャプテンの 向井 翔太 ( むかい しょうた )先輩が点呼をした
「監督!全員います!」
翔さんがそう言うと、閑田シニアの監督である荻原 智(おぎわら さとし)監督は私たちの前まで歩き、誰かを呼んだ
呼ばれたのは背の小さな男の子
「今日から一緒に練習をすることになった永岡 駿 ( ながおか しゅん )です。
よろしくお願いします!」
そう言って、永岡くんは軽くお辞儀をした
「すでに入団テストは済ましてある。初めてのことで色々と大変だと思うが、周りのものもよく気を利かせて今日から練習を頑張って欲しい。」
「「「「はい!」」」」
「まずはランニング!そのあとは準備運動をして、それぞれのポジション別に練習をしてくれ!」
「「「「はい!」」」」
ランニングはいつも3km
翔さんを先頭にグラウンドを回る
「1.2」「3.4!」
「1.2」「3.4!」
そんな掛け声がグラウンドに響く
ランニングが終わると、次は準備運動
準備運動は2人1組
いつも私は啓とする
「あ、永岡!こっちこいよ一緒にやろうぜ!」
そう、門ちゃんが言った
門ちゃんこと門脇 拓海(かどわき たくみ)は、リトルの頃から仲の良い友達
ポジションはキャッチャーで、少し口が悪いけど顔がいいからかよくモテる
「お邪魔すんぞー」
そう言って翔さんと剛先輩もこっちに来て準備運動を始めた
「じゃあ史花やるか」
「あ、うん」
私はそう言って啓のところへ走った